ZX-6Rとライディング vol.1
2020年初めに旅の相棒となったZX-6Rとの出会い、へたれなバイク親父のライディングを支える装備など紹介してみたい。 長年使い続けるお役立ちパーツ、今時の世の中に合わせて使い出したもの、さらにゲン担ぎやおまじないの類まで含まれるが、ライディングの手助けになるものがあればうれしい限り。
ZX-6R(ZX636G)
GSX-R1000(K7)の車重とパワーを持て余し、老後に備えて軽いバイクでも探してみようかと訪れたバイク店、展示されていたZX-6R(2019年型 ZX636G)が目に留まり跨ってみる。 197㎏の車重以上にコンパクトに感じる車体に、ラム加圧時の馬力132PS/13,500rpm、トルク7.1kgf・m/11,000rpmのエンジン出力。 かっての、2ストクォーターのイメージをダブらせた昭和親父は、その場でGSX-Rと引き換えの購入を決めることとなった。
そして、回して何ぼのミドルサイズSS、ガマンの慣らしを終えて1年が過ぎる頃には、パワーを持て余していたのではなく、回せぬフラストレーションを感じていたのだと悟ることとなる。 年寄りの冷や水と後ろ指をさされながら、もうしばらくは回せるエンジンとクイックシフターの恩恵を楽しみたいところである。 初期挙動がしなやかな足回りに加え、ABSにトラクションコントロール、今どきの最新デバイスが爺様のヘタレなライディングを介護してくれるだろう(笑)。
フェンダーレスキット
オン/オフのジャンルにかかわらず、オートバイが一番魅力的に見えるアングルはリアビュー(だと思い込む昭和親父)、無粋な泥除けはまず初めに取っ払いたいところである。 コンプライアンスまみれの世の中、ちと値は張るが車検対応の見栄えの良いキットが揃っている。 今回はACTIVE製、ZX-6R用フェンダーレスキットを選択。
マフラー
心躍る排気音は気持ちよく乗るための重要なアイテム、娑婆を旅するツーリングバイクゆえ音量/排ガス規制対応が前提となるが、音量よりも音質にこだわったエキゾーストに換装したいところ。 重くて無粋なキャタライザーも取っ払いところだが、バイクメーカが凌ぎを削った機能美の一つと割り切り、スリップオンマフラーを選択する。
今回は、ZX-10RRでEWC世界選手権にも参戦する名古屋のご当地ブランド、TRICK STARレーシングの政府認証マフラーICAZUCHIを選択した。 排気デバイスも丸ごと取っ払い(サーボモータは残した)、ZX-6Rの純正マフラー約5㎏に対し約3㎏の軽量化はうれしいところ。 ダイアグまみれの今どきのオートバイだが、現在のところFIエラーなどは発生せず。
TRICK STARのベンチテストデータ通り、心配した低速域でのもたつきなどみじんも無く、切れの良い排気音はミドルサイズの回す楽しみをさらに高めてくれる♪
ステアリングダンパー、スマホホルダー
スパ西浦の最終コーナー立ち上がりで暴れ出したステアリング、GSX-R1000の電子制御式ステアリング・ダンパーの効果を体感し、ZX-6Rにもオーリンズ製ステアリングダンパーをオプション装着。 ツーリングの速度域での費用対効果には疑問が残るが、ご利益に値は付けられずKawasaki神社の交通安全お守りを授かった次第である。
ステアリングダンパーを装着した結果、ステムマウントのスマホホルダーが使えなくなり、その引っ越し先をあれこれ思案。 そして、クラッチレバーホルダーにミラー用らしきM10のネジ穴を見つけ、RAM MOUNTSのボールマウントを探し出す。 SYGNHOUSEのスマホホルダー側と異なるボール径は、ジョイントアームで帳尻を合わせる。
ガラ携からスマホへ乗り換えたばかりの昭和親父だが、いまではグーグル先生の道案内がなければツーリングに出かけられぬ体になってしまった。 バイクメーカさんには、スマホ装着の自由度が少ないSSバイク向けに、防振、防水機能を備えた純正ホルダーを用意していただきたいところ。
フレームスライダー
人気のない峠でのスリップダウンやトランポ無しのサーキット遊び等々を考えると、フレームスライダーやフロントアクスルスライダーを装着して、自走で帰還できる確率を増やしておきたいところ。 シャレにならぬ高速域の転倒で、どれほどのダメージ低減効果があるか定かでは無いが...立ちごけレベルの転倒の場合、愛車の傷跡や修理費を抑えることは出来そうである。 ガチのジムカーナやエクストリーム乗りでバイクを放り投げる予定が無ければ、デザインを損なわぬ最低限のプロテクタを付けておきたいところ。
タンクパッド
サーキット遊びのブレーキングで身体を支え、コーナリング中に外足でタンクホールドするのに欠かせぬのがタンクパッド。 色々と試してみたが、パッド全面にイボイボの突起が生えたSTOMPGRIPにたどりついた。 スポーツ走行に限らず、脱力して身体を保持できるタンクパッドは、長距離ツーリングの疲労低減にも役立つだろう。 一度使いだしたら外せないパーツの一つ。
ETC
何年前になるのだろうか? 政権交代のドタバタで、高速道路の値引きキャンペーンが乱発されたときに使い始めたETCである。 今となっては、高速道路をサクッと移動して目的のワインディングにアクセスるスタイルが定着してしまった。 現在でも多少の割引効果を望めるが、財布を取り出し高速料金を支払う手間が省けるメリットの方が大きい。
最近は、ツーリングバイクと呼ぶには難があるZX-6Rにも、ETC2.0が標準装備される時代になってしまった。 スクリーン内に内蔵されたアンテナ、シート下に奇麗に固定された本体、ETCは標準装備の中でも有り難い機能の筆頭である。
インカムカメラ
スケジュールの隙間を狙い、晴れたらふらっと走り出すスタイル。 忙しい友人とのスケジュール調整もままならず、必然的にソロツーリングが多くなる。 それでも、たまにスケジュールが合った友人と走る際には、久しぶりの会話を楽しみたいところである。
しかし、道の駅でマッタリ集うよりも走りたいばかりのお仲間、遅ればせながら友人たちは既に導入済みのインカムを購入することにした。 そして友人の勧めもあり、インカムにカメラ機能がついたSENA Blue tooth 10Cを選択、型落ち在庫品を半値で購入した。 コロナウイルスの感染を防止できるコミュニケーション手段と、悪質な煽りから身を守るためのドラレコ機能が一度に手に入るお買い物となった。
シングルシートカバー
己の身の安全を守れるかどうか分からぬリスキーな二輪、タンデムシートに乗る人にそのリスクを背負わせるのか...の自問に答えるシングルシートカバー。 乗員数変更手続きをサボった車検の際と、ロングツーリングの荷物を積み込む時には、標準装備の座布団シートが復活する。
ハンドルグリップのワイヤリング
ダートバイク乗りだったころからの儀式みたいなもの。 グリップがズレるほどハンドルをこじる局面とそれができる握力も無いのだが、グリップにワイヤリング用らしき溝が刻まれていると縛りたくなる昭和親父(笑)。
その他、膝カップや踝を覆うライディングブーツなど、乗り手のプロテクターは昭和親父のライディングに欠かせない。 効果がある無しではなく、痛い思いをしたことがあるかどうかの経験によるものが大きいのだが...偉そうに言ってるが、痛い思いをしたら乗らぬのが大人の分別なのかもしれぬ(笑)。
最後になるが、紹介したアイテムを装着したZX-6Rの姿は、最近のツーリングレポートを参照いただくとして、ZX-6Rの下取りに引き取られたGSX-R1000(K7)を紹介しておきたい。 オートバイが変わっても、何とまあ、似たようなテイスト...ワンパターンとは言わずに乗り手のポリシーが一貫していると言っておこう(笑)。
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